現在進行中のランタサルミログハウスT邸の組上げが始まります。
T様のログハウスではログハウスを住宅として完成度の高いものにするためにたくさんの新しい工法を採用しますがそのなかでも小さく目立たない商品、排水ヘッダーをご紹介します。
こちらが排水ヘッダーです。
住宅には台所・お風呂・トイレ・洗面・洗濯など給水と排水を必要とする場所が大体どのお宅でも4~5箇所はあります。
少し前までの家の作り方では水廻りが5箇所あれば5箇所それぞれに給水・給湯・排水の穴をあけるケースがほとんどだったと思います。
つまり、基礎にも壁にもたくさんの貫通部があり、それもほとんどが間取り上北側になっているので冬場、貫通部の隙間から入って欲しくない冷気が浸入してしまいます。
最近になって給水を1箇所から床下に入れて各水廻りに配管する給水のヘッダー方式に変わりつつあり、給水の外部からの貫通部は少なくなってきました。
こちらの商品はその排水バージョンで排水を床下でまとめてしまい外に流せるようになっています。
排水ヘッダーを利用するメリットは
・基礎の配管貫通部を最小限におさえることが出来るので基礎のクラック防止になる。
・床下配管の点検、メンテナンスを容易に行う事が出来る。
などが一般的にあげられますが、
T様のお宅では写真に見えるように基礎の外断熱を行い、基礎内部の土壌を温めることで床下を暖める土壌蓄熱式暖房サーマスラブを採用しているため、北側外部から建物に入り込む配管内の温度と床下の温度差を考えると配管の数は出来るだけ少ないほうが暖房のロスは少なくなるというメリットも出てきます。
ということで、今回はサーマスラブを採用しているため
・床下蓄熱暖房の配管からのヒートロスをおさえる。
ということが主な目的で排水ヘッダーを使っています。
つまり、基礎を強くして、配管の点検が容易になり、暖房の効率もよくなる一石三鳥の隠れたエース排水ヘッダーですが、その効果は地味で体感されることもなく、床を貼ったら誰にも気づかれない商品なのでこちらで紹介しておきます。